インフルエンザの流行が本格化してきました。
そこで今日はインフルエンザ治療薬「イナビル」についてのお話です。

これまでインフルエンザの治療薬は内服薬の「タミフル」、吸入薬「リレンザ」が主流でした。今回お話する「イナビル」は2010年冬のインフルエンザ流行のシーズンに製造承認され、処方され使われるようになりましたので、まだご存知ない方もいらっしゃるかと思います。

この「イナビル」の特徴はなんといっても、一度の吸入でインフルエンザ治療が完結することです。これまでのインフルエンザ治療は、例えばタミフルでは5日間1日2回内服しなくてはなりませんでした。一度の吸入のみですが、治療効果はタミフルの5日間内服と同等であることが確認されています。吸入については「上手くできるか心配」と言う方も多いと思いますが、ハートクリニック南千住のような院外処方を行っている場合でも、薬局で薬剤師の先生が使用法について説明してくれ、目の前で吸入することで上手く吸入できているか確認してもらえますので、ほとんどの方がきちんと吸入できているようです。一度の吸入で治療が完結するため、薬の飲み忘れがなく、しっかりと治療を行うことができます。またタミフルのように10代での使用が制限されていませんので、10代のインフルエンザ患者さんにも使うことができます。

「イナビル」の使用法ですが、成人および10歳以上の小児は4吸入を1回10歳未満の小児は2吸入を1回となっています。インフルエンザにかかってしまった場合でも、このイナビル」やタミフル、リレンザを正しく使用して、しっかり治療していきましょう。(院長)